小賢しさへの含羞

小賢しさへの含羞
2002/04/29

今日、ふとタイトルのようなことを考えました。そのきっかけは友
人が送ってくださった、σ(^^ )が見損なった､我が愛する半村良の
追悼番組のビデオテープを見ながらでした。

まあ、小賢しいといえば、このサイトなどその典型みたいなもので
すが(^^ゞしかし、やっぱり小賢しいということは恥ずかしいこと
なのですよね。それをなぜか今日は強く意識したのです。

それは子供のころを下町で育ったせいかもしれません。敗戦直後に
生まれ、身の丈のほどを知りながら生きるという下町の人々のいい
意味での処世訓を問わず語りに学んだことが、自分の深層意識のど
こかに根をおろしているのだと思います。いや、それを実はとても
ありがたいことだと感じているのです。

ニフティのフォーラムも７年近く居続けて、いくつかのフォーラム
を毎晩、散歩するように読み歩いています。そのときにふと感じる
ことが、小賢しさへの含羞なのです。

何というんでしょう、身の丈に余る言葉を連ねていると感じる書き
込みを見かけることがあります。そのときに、それをとても恥ずか
しいと感じることがあるのです。多分それは、自分に対する自戒か
らくるものだと思っています。

寸足らずの身の丈であるのに、研究者の方やその道のベテランの方
々のものしたものを手がかりに、知ったかぶりをし続けている自分
に対する気恥ずかしさ。まあ、売文業というものはどこかそういう
後ろめたさを持ったものだとは思うのですが(^^ゞそういう自分に
対する嫌悪があるだけに近親憎悪を感じる文章に出会うと、やたら
と気恥ずかしいのです。こまったもんです(^o^)ﾔｹｸｿﾀﾞ＼(^^ )

とどはにどこか、全世界に生起していることどものすべてを知りた
いという馬鹿げた欲求があります。しかし自分の知的な身の丈はそ
れを可能としません。そのあたりが、身の丈以上の小賢しさに対す
る含羞のもとにあるのかもしれません。所詮人が一生で知ることの
できることなどというのは、多寡が知れていますから(^^ゞ

ですから、自分の知らないことを知っている方は、それだけでもう
すごいと思ってしまいます。そういう方々が、ここのＢＢＳで、と
どにいろいろなことを教えてくださる、そのお心遣いを、いつもあ
りがたいと感じているのです。感謝!!(ｰ人ｰ)

世の中から見たら、わずかばかりの知識を振り回してこんなサイト
を身の丈以上の小賢しさで作り続けているσ(^^ )に温かくもいろ
いろな心根を提供してくださる方々に感謝が尽きません。

そして一方、毎晩のように散歩に出かけるINETの好きな方々のサイ
トでは、どれも、身の丈に見あった自由で楽しげな語り口に出会っ
ています。そうした文章に出会うと、やたらうれしくなります。お
そらく、文章だけではなく、日常の行動も話し口調も、きっとその
人らしく彩られたものだろうという想像を掻き立ててくれます。

去年のことでしたか、何かのきっかけで発見した子育てのサイトは
まさにそういうものでした。いっぺんにファンになりまして、しば
らくは書き込みなどをさせてもらっていました。でもそういうフラ
ンクで軽やかな雰囲気にσ(^^ )が何かを書き込み始めると、真綿
に棒を突っ込むような違和感があるので(^^ゞ書き込みは止めにし
ましたが、いまでも読みに行くのは好きで続けています。

ましてσ(^^ )が毎晩のように訪れるサイトは、知り合いの方々の
ところばかり。お人柄が十分わかっているだけに、余計そのサイト
の味わいが｢甘露｣でして!!(^-^) 皆さん、いい味なのです。

そこには、小賢しさをふりまく背伸びも虚飾もなくて、実に安堵な
気分を味わわせていただいています。小賢しさへの含羞を感じなく
てすむ、その伸びやかな語りの｢美味しさ｣(^ｏ☆)＼ｺﾝ!!は毎晩の
心のご馳走のように、静かにやさしい澱のように降り積もります。

実は、この話の先には、純文学が持つ小賢しい感慨の羅列と、大衆
文学とか中間文学とかいわれるものの、世の中の出来事を知識とし
てきちんと踏まえながら、リアルにものごとを書いていく姿勢の違
いのようなものを位置付けたい気分もあるのですが、それこそそれ
は小賢しいだけの身の丈に余る感慨になりそうなのでやめにしてお
きます(^o^) しかしそのことは、さらにきちんと考えて、いつか身
の丈の語り口調で語れたらと念じています(^^ゞって、勉強不足の
σ(^^ )に、そんな日がくるのかどうかは疑問ですが＼(^^ )