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｢未来形J｣大沢在昌 2002/02/03 |
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大沢在昌が出版した文庫オリジナルを書店で見ました。珍しいこと もあるものだと手に取ると、ウェブ小説の文庫化だといいます。い ったいどこで配信していたのだろうと巻末を見ると、去年、インパ ックにJ-PHONEが出展したSKY Pavilionというサイトだったのだと いいます。同時にこの作品は携帯電話にも配信されたとか。 ５月から10月までそのサイトに連載されていたといいますから、す でにごらんになった方もいらっしゃると思います。とどはこの本で 初めて知りました(^^ゞ 大沢みたいに原稿料の高い作家をよく口説 き落としたものだと思っていましたらそこには仕掛けが(^o☆)＼ｺﾝ この小説は、エンディングがないのです。そしてそのエンディング を読者からコンテストとして募集し、その最優秀賞を大沢が選んで そして本にするというスタイルでした。ううむ、これなら、いわゆ る雑誌連載で原稿料を稼いで、単行本で再び稼ぐという出版界の常 識(^^;と同じ結果にはなりますなぁ〜!!(^o^)＼(^^ ) ウェブで読んだ読者は、エンディングを知りたくて文庫本を買うこ とでしょう。むしろ潜在購買層を十分マーケティングした珍しい出 版形態ということができるかもしれません。しかしこれがエンディ ングだけを残してウェブの連載を終わり、残りは本でということに なったら、ケチな作家と思われるでしょうが(^o^) コンテストの結 果発表を文庫でということになればその印象は薄れます。 ううむ、なんだかけちをつけてるみたいな書き方だ(^o^) これでも 誉めているつもりなんです。うまいやり方だなぁと。あとがきで作 者もいっていますが、小説をウェブで展開し有料で読ませるという かたちは、あることはありますが、まだ一般的ではありません。出 版ビジネスとしてはとても成功しているとはいいがたいのです。 小説を読む読者は、まだ｢本｣というかたちから離れられないでしょ う。紙に印刷し、読みなれた字詰めと行間にレイアウトされたその 形態は長い歴史をかけて成熟してきたものです。薄い文庫本一冊と はいえ、この分量をウェブで読む気にはなれません＞σ(^^ )は!! しかもウェブの基本は、横書きですからねぇ(^^ゞ 小説を横書きで読む気分になれないという点では、自らの作品をウ ェブ展開している方々も｢縦書き｣に執着し、ご苦労なさってサイト の作りこみを、図っておられるようです。そういう人々が集まって ｢縦書きリング｣というようなものまであるくらいですから。その気 持ち とってもよく分かります。まあσ(^^ )のは作品でもなんでも ないから横書きですけどね(^o☆)＼ｺﾝ!! そうそう中身にもちょっとは触れなくちゃですね(^^ゞ この作品は １０代の所有者が多い携帯電話にも配信されたところから、登場人 物を含めて書き方が低年齢読者むけになっています。まあ大沢在昌 には、｢アルバイト探偵(ｱｲ)｣という傑作シリーズがありますからそ のような書き方に違和感はありません。なかなか面白く出来上がっ ていますよ。400円程度を払う価値は十分にあるでしょう(^-^) 大沢が主催する大沢オフィスのオフィャルサイトの広告文によれば この作品の紹介は以下のようになります。サイトから勝手にもって きちゃったけど、宣伝だからいいよなぁ〜(^o☆)＼ｺﾝ!! 小説家志望のフリーター・菊川真、大学院で地球物理学を専攻する 茂木太郎、ト占術師・赤道目子、女子中学生・立花やよい、そして 高校三年でスポーツ青年の山野透。何の共通点もない彼らは、ある 日突然、Ｊと名乗る見えない存在の意思によって集められた。Ｊは 言う。｢あなたの助けが必要です｣。Ｊとは何者なのか？何もわから ぬまま行動を開始した五人組だが、Ｊとの対話を続けながら意外な 真実に近づいていく。Ｊが握っている未来、それは････。 大沢オフィスのオフィシャルサイトは、大沢在昌、宮部みゆき、そ して京極夏彦の３人が、好きなことをやっていて面白いサイトでっ せ。興味のおありになる方は下のバナーをどうぞクリックして下さ い(^o^) あ〜あ!! こっちまで宣伝しちまったい!!(^^ゞ |
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