原稿用紙３枚

原稿用紙３枚
2001/08/14

また文章の話で恐縮です(^^ゞ今日､こんなことを考えていました｡

若いころ、むのたけじという人のものをいくつも読みました。敗戦
の日に朝日新聞社をジャーナリストの良心として辞めた方です。そ
の後、秋田県横手に住み、｢たいまつ｣という新聞を発行し続けてき
た硬骨漢で、とどにとってはある種、言葉の先生です。

そのむのたけじが、こんなことをいっていました｡｢１日３枚の原稿
を書き続けることを自分に課している作家がいた。彼がいうには書
けない日の３枚は辛い。しかし、書きたいことが溢れるそうな時に
３枚で留めることは、もっと辛い｣と。そんな境地を､味わってみた
いものだと思いますが(^^ゞ切実な感じは分かります。

原稿用紙３枚というのは、文章を書く際の単位のようによくいわれ
ます。自分でも少しやったことがあるので、若い人に文章を学ぶに
はどうすればいいかと問われたときに、よくこういいました。

毎日３枚の原稿を書き続けるべし。人、風景、出来事、思いなどな
ど、そのテーマは何でもいいのです。例えば今日会った人の印象を
毎日書き続けていれば、人を見る眼が養えるでしょう。風景や出来
事などを書き続けることは、新聞記者や作家を目指そうとする若い
人なら必須かもしれません。

その｢書く｣というプロセスで、｢名指すこと｣の切実さと出会い、言
葉を渉猟するようになるはずです。さらに小説や評論などからさま
ざまなレトリックを自然に学ぶようになると思うのですよね(^-^)

またあるジャーナリストに､｢自分の背丈まで原稿用紙を積み重ねら
れるほどの文章を書いて、ようやく一人前だ。3000枚なら文章を書
く基本がようやく整ったというところか｣といわれました。

とどは、その時までに日記で3000枚ぐらい書いていたかもしれませ
ん。しかしただ自分のためだけに書く文章というのは、はっきりい
って撚れます(^^;とどもその伝にもれず、日記でつけた屈折した文
章のクセをとるのに長い時間がかかりましたねぇ(^^ゞ今だって決
して直っている訳ではないようですが(^o^) まぁ少しは････(^^ゞ

こうして、なるべく毎日、こんなつぶやきを書き続けていると、20
代はじめのころ、愚にもつかないことを毎日書き連ねていたことを
思い出します。しかし今は、若いころと決定的に異なることがあり
ます。それは、読んでくれる方の存在です(^-^)

その｢眼｣を感じることで、なるべく屈折した文章を書かないように
しようと勤めます(^^ゞその意味で、読んでくださる方は、ある種
文章書きの｢師匠｣でもあると思い続けていますm(_ _)m

そういえば、ここの文章も毎日だいたい原稿用紙３枚ぐらいです。
しかし若いころのように、これを続けることで文章がこれからよく
なるなんてことは、もうないでしょうねぇ～ｱﾊﾊ(^o^)＼(^^ )