ポニースクール探訪

葛飾ポニースクール探訪

JR金町駅からほど近い葛飾区水元中央公園には、子ども動物広場が
ある。この動物広場の主役はポニーたち。ポニーとは小型馬の総称
で、私たちがふだん想像するロバ程度の小型馬もポニーだが、この
公園には大人さえ乗れるような大きさのポニーもいる。

小型馬の区別は馬高によって行われるため、その範囲内ならかなり
大きくてもポニーと呼ぶためだ。ここに開設された「ポニースクー
ルかつしか」には、子どもたちの明るい声が響きわたっている。

小学校１年生から中学校３年生までに開放されたこの施設では、指
導員の適切なアドバイスのもとに、年齢や能力に応じた乗馬の楽し
みを味わうことができる。円を描いて走るポニーに飛び乗り、馬上
で回転したり立ち上がったりする。そんな遊びを毎日のように繰り
返しているうちに、どれほどの運動神経が鍛え上げられるだろう。

また近隣の養護学校の生徒たちは、障害者乗馬のカリキュラムを修
めるためにここへ通ってくる。17年前に開設されたこのポニースク
ールでは、10年間の実績を基盤として、ホースセラピーのプログラ
ムを受け入れたのだ。

７年間に数多くの障害児たちが、ここで元気に乗馬プログラムをこ
なしてきた。背筋を正し、両手を離して乗馬が出来た瞬間の笑顔に
付き添う父母たちも嬉しそうに微笑む。

また、乗馬を楽しむばかりではなく、ポニーたちの世話も子どもた
ち自身が行う。｢世話も楽しいよぉ!!｣と小学生の男児が笑顔で教え
てくれた。それぞれに役割があって、よく世話をしている。

子どもによっては、９年間ここへ通いとおして卒業していくものも
いる。乗馬の腕を上げた子どもたちは、広い柵に沿って、並足など
のテクニックを使った上級の乗馬訓練を仲良く並んで交代しながら
行っている。馬にまたがった明るい笑顔が、乗馬の楽しさを雄弁に
物語っているといえるのではなかろうか。